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荒谷の暮らし体験 ウサギ狩りを通じて考えたこと。

新潟県の荒谷集落にウサギ狩をメインとした暮らし体験ツアーに参加した。
長岡駅から車で30~40分ほどのところにある荒谷集落には14世帯約50人が暮らす。
中越地震の震源のすぐ近くだ。

ここ数年、獣肉や山菜、きのこなど山の恵みを口にする機会も多く頂き、多くの経験をしてきた。
でもそれはあくまで“非”日常のことで、山の中で、山と共に生きる人たちの生活を見てみたい。最近そんな事を考えていた。
そして以前から興味のあった狩猟にも同行させてもらえるということで1人、ドキドキしながら向かった。

**うさぎの解体シーンの写真もありますので、興味のない方、苦手な方は読まないでください**

集落に到着して少しノンビリするとすぐにうさぎ狩へ。
かんじきを履いて、民家の脇からノートレースの里山へ入る。

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一般の参加者が22人?だったかな?結構大勢なので歩くのはとても簡単な道。
その上、TVの取材も入っていてかなりの大所帯だった。

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荒谷の狩は巻狩りという昔ながらの手法で、追いっこ(勢子)が、声を出しながら獲物を囲んで追い詰めて出てきたところを撃つというもの。
インカムを使って、お互いの位置や状況をやりとりしながら追っていた。
この追いっこさんの声がなかなかカッコよくて、最初犬が居るのかと思った(笑)

フォッ!フォッ!
ボウボウボウボウ!!

昼間は寝ているうさぎがこの声にびっくりして穴から出てくるんだって。
普段雪山では足跡しか見ないけど、あんな風に声を出せば走るうさぎが見られるのだろうか?
ちなみに巣穴は木の根元が多いんだそうな。

ピーン、と張り詰めた空気の中、参加者の皆さんは静かに。
と、言われ無言の中、追いっ子の声が雪に吸収されていく。
そこで、パーン!!といきなり銃声。

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こんなに近くで聞いたのは初めてで緊張する。
どうやらうさぎではなく鴨が獲れたらしい。
うさぎが駆けていく姿は見えた。

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お昼休憩の後はまた違う場所へ。
参加者はうさぎが追い詰められてくる場所が見える高台に立って、猟師さんたちの動きを見守る。
静かな森。

関係ないけど、雪を斜面が転がったときにロールケーキみたいになることがあって、これを「雪まくり」といいます。多分その日の温度や雪質によってできる偶然なんだけど、この日は沢山出来ていて興奮した。
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うさぎが逃げていくのがまた見えた。
逃げられちゃったのかな・・・?と、思っていたらまた銃声。
今度はかなり響いて飛び上がった。

暫くすると、うさぎを持って追いっ子をしていた人がやってきた。  

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獲れたんだ・・・。
野生のうさぎはよく見るペットのうさぎのイメージよりはかなり大きく、白くてふわふわだった。

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猟師さんは、まだ温かいうさぎの脚をかんじきで押さえ、すぐに肛門のあたりから首元までスッスッとナイフを入れ、お腹を開けた。
内蔵を雪の上に出した後は、開いた方を下にして雪に血を吸わせ冷やす。

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不思議だった。
さっきまで走っていた可愛らしいうさぎが目の前で死んでいくのを見たら、もっと大きな何かを感じると思ってた。
でも、自分でも驚くほど、そんなにショックがなかった。
参加者の皆さんも同じことを言っていた。
きっとそれは、自分が釣った魚を捌くのと同じで、四足だとか動物だとかそんなことは関係なく人間が昔から行ってきた生きる為の生活の一部だと思えたから。
残酷だと非難する人もいるだろう。そんな人はお肉も魚も一切口にした事がないのかな?植物は?
見たら食べられないという人もいるだろう。それはそれでいいと思う。色んな考え方があって、そこに「正しい考え」なんてないように思う。でも私は見ておきたいと以前から思っていた。
私は食べることで生きているし、自分の食べているお肉が、お魚が、どうやって命を絶って自分の口に運ばれているのか、少しでもいいからこの目で見たかった。
今回はうさぎという普段あまり口にしない動物ではあったけど、やっぱりこの目で見てよかったと思った。

うさぎを捕った後、ヒラタケget!
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この後も猟を続けたけれど、今回は鴨1匹、うさぎ1匹に終わり、戻って解体となった。

うさぎを吊るして脚から皮を剥いでいく。

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肉と毛皮の間にナイフをすーすーと入れると綺麗に毛皮がはがれてお肉が見えてくる。
筋肉質の脂肪のないお肉。

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顔の周りは少し手ごわそうで時間がかかる。帽子を脱がすようにすぽっと取れると、もうそれはうさぎとは思えない肉の塊になった。

うさぎの身体から出てきた弾
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ふかふかでぐっとひらく足
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どこまでが生き物でどこからが食べものなのか。

そんな、問いかけがある。
難しい問いだし、今私は答えられるほどの考えをもっていない。
でも、猟師さんのある言葉を目にして心にスッ馴染んだ。

“ここで生活し、生きていく為にここに生きる物の命を頂く、どこからとかはない。全部一つの流れの中にあるんだ”

そんな言葉だったと思う。
何が殺してはいけない生き物で、何が食べ物か。
それは生きてきた環境や状況によって違って当たりまえ。
だけど、荒谷で生きる猟師さんたちが猟をすることがとても自然なことに思えた。

今回沢山美味しいものを頂いたのだけど、買ってきたものは2割程度だという。
地震で孤立した際も荒谷は食べ物には困らなかったとか。
自給自足に近い暮らしができる場所が日本にあることに軽く感動すら覚え、また、自分が口にする食べ物がどこからきているのか、誰が作ったのか、どこでとれたのかまでもが分かる暮らしがこんなにも心を元気にするなんて初めて知った。

自家製の沢庵やつきたてのお餅、くるみ餡、けんちん汁
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荒谷名物うさぎまんま
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猪のチャーシュー
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東京に暮らし会社勤めをしている限り、そんな生活は不可能なわけで・・・。
田舎で暮らすことの具体性をボンヤリ考えながら、頂いてきたおはぎやらお餅、沢庵をチビチビ消費し、狩の途中で採ったヒラタケをお味噌汁に入れたり冷凍したり、安く買ったふきのとうをしょうゆ漬けにしてみたり・・・思い出に浸りながら一週間を過ごしました。

いつか山に近い場所で暮らす日々がくるのかなぁ・・・。

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